樹木葬は戒名が必要ない

樹木葬は戒名が必要ない
樹木葬は戒名が必要ない

樹木葬は戒名が必要ないのでしょうか?

実は他のお墓とはだいぶ違うというのが樹木葬の特長です。
例えば宗教不問、継承者不要というのも本来のお墓とは違います。
そこで樹木葬に本当に戒名が必要ないのか、調べてみました。
これから樹木葬を考えているかたは必見です。

目次

今までは戒名を授かるのが当たり前だったが…

日本人のほとんどがまだ仏式でお葬式を行っています。
また仏式はいままで戒名をもらうのは当たり前のこととされていました。
ところが最近の傾向に戒名はいらないと言う人も増えています。
その理由は、

・お布施の値段がはっきりしない

・なぜ高いのかが理解できない

という声です。

もちろんこの疑問は葬儀にも同様に向けられているといいます。
つまり今まで葬儀やお墓、お寺、神社といった見積もりなどを不要とする、不可侵だ、罰当たりだとされてきたところに、ようやくメスが入ったということでしょう。

もちろん全部透明化する必要はありません。
しかしなぜか戒名の問題は非常に根深いものがあります。

戒名料が高すぎるから戒名はいらないという人

日本のお葬式は9割以上がいまだ仏式であることは先ほどお伝えしました。
しかし仏式で行うとお寺にはお布施が必要になります。
その時戒名をお願いすると法外な値段を要求されることもあります。
そしてそれがトラブルに発展するというケースもあります。

これはほとんどお布施という中身が戒名をつける戒名料という名目になっています。
某有名俳優が「戒名は必要なし」という遺言を残して亡くなっています。
しかしお金がないからいらないという理由ではなく、今の宗教界に対しての苦言だという人もいます。
そして中には戒名を自作するという人も出てきました。
ただ心配なのは本当に戒名がいらないのか、ということです。

戒名をつけないなら仏式葬儀でなくてもいい

戒名というのは出家僧に対して授けるもので、俗名を捨てて仏の弟子になったという証です。
つまり僧侶は皆戒名をすでに持っているということです。
実は現代はその意味が違うように取られていて、亡くなったからもらうというものではありません。

このようなスタイルになったのは江戸時代と言われていますが、そもそも生前に仏の弟子になっていないので急いで弟子として、僧侶がお経を読むと浄土に導くというのが仏式葬儀の意味になります。
その時戒名がいらないのであれば、葬儀が成り立たないだけでなく、仏式葬儀自体を否定することになります。

戒名がいらないなら離檀という選択があるのか

戒名もお布施も用意しないので仏式葬儀はしないというように決めても実は多くの問題が内包しています。
その一つがお墓です。
多くの方が先祖のお墓を持っているはずです。
そしてそのお墓はお寺の檀家になっているので、自分がそこに眠る予定ならやはり葬儀は仏式でやらざるを得ないということになります。

もし自分が所属している菩提寺に葬儀を依頼せずに納骨だけしたいという意思を示したらどうなるでしょうか。
実は結構このケースでトラブルになるところも多いといいます。
仏式で葬儀をしないと決めているなら、その菩提寺に相談しておく必要があります。
また離檀するというのなら、離檀料というお金がかかることもあります。
そしてさらに新しいお墓を探す必要も出てきます。
戒名一つとっても今の日本の葬儀や埋葬スタイルは不便で合理的でないことばかりです。

宗教に関する疑問、葬儀への不信が樹木葬というスタイルを作った?

お墓やお寺の問題はこれだけではありません。
実はお坊さんを派遣するというスタイルをとろうとしていた団体があります。
今でもこれは賛否があるようですが、このスタイルにしようとした団体には理由があります。

不明確なお金「お布施」

それは不明確なお金(お布施)の存在です。
なぜ高いのか、どうして必要なのか。
これが現代人にはわからなくなってきていると言われています。
そして昔ならお寺というだけで敬ってきた年寄りがもういません。
その代りなんでも見積もりで済ませようとする、ガラス張りにしようとする年代が出てきました。
そうなると説明できないお布施が妙に怪しく感じるのは仕方のないことなのかもしれません。

中には結構な高齢者でも「お布施が高すぎる!」と文句を言う方もいます。
そのくらいお寺離れしているという現実があります。
そこでわかりやすいスタイルにするために、お坊さん派遣という形にしようとしたといいます。
信心よりも本当にありがたいと思える身近な存在になりたい、宗教の本当の意味を知ってもらいたい、という気持ちから始めたのだそうです。
そしてお寺も改革の時代なのだということなのかもしれません。

樹木葬

そうした流れの中で出てきたのが樹木葬というスタイルです。
このお墓なら戒名が必要ないだけでなく、宗教も不問です。
もちろん宗教を持つ方でもお墓を持つことができるようになっています。
どんな宗教を信じていても、それが反映されるようになっています。
戒名というのは仏式で行うなら必要ですし、またお墓を作るなら(檀家になっているお墓に埋葬されるなら)必要になります。

しかし樹木葬なら事前に檀家を抜けて新しいお墓として改葬するということも可能です。
その時、生前予約しているならなお安心です。
戒名は関係ありませんが、仏式の僧侶を読んでお弔いをしてもらうことも可能です。

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