樹木葬が自然にとって優しい埋葬方法である理由

樹木葬が自然にとってやさしい理由
樹木葬が自然にとってやさしい理由

樹木葬が自然に優しい埋葬方法である理由は「樹木葬」という名前のとおりです。
一般的にはまだまだ墓石を建てる人が多いですが、樹木葬は木を植えることからも自然に対して一定の貢献ができることが自然に優しい理由です。

目次

自然に優しい2つの理由

樹木葬が自然に優しい理由は主に2つあります。
1つ目の理由は自然を育てるということ、2つ目の理由は霊園を作るために自然を失う可能性が低いことです。
樹木葬は埋葬した場所に木々を植えることが定義ですが、樹木葬が可能な霊園は全国に様々な形態で見つかります。
一見、普通の霊園と変わらないようなところがあれば、これぞ樹木葬という霊園もあります。
要するに必ずしも埋葬した場所に木々を植えるというわけではなく、自然が多い場所に埋葬することを樹木葬の定義としている霊園もあります。
どちらにもしても、自然に優しいことには変わりないため、お寺のように墓石がずらりと並ぶような霊園に比べると自然に優しいことは間違いありません。
自然を育てるという意味では、著名人が都会に木々を植えるのと同じような優しさがあります。
自然を失う可能性が低いという意味では、自然に囲まれた樹木葬の霊園を作る場合、従来型の霊園に比べて伐採する木の量が少なくなることが考えられます。

完全に自然と融合するのは難しい

樹木葬のイメージとしては、亡き人が樹木葬で埋葬される度に新しい木々が植えられ、それが何十年という年月をかけて大きな木へと成長するという感じがします。
故人が埋葬されるほど、自然として新たな生命が増えるため、本当に美しい話です。
しかし、現実的には完全に自然と融合することは難しいものがあり、その理由は霊園のスペースです。
樹木葬も結局のところは法律で許可された場所でなければ埋葬することができないため、霊園を運営している業者を利用することになります。
業者を利用して樹木葬を行うということは、その土地を所有している業者に対して管理費用を支払う必要があります。
霊園のスペースを借りた人が最後の家族だった場合、その後は管理費用を支払う人がいなくなりますね。
墓石の場合は工事をしてスペースを空けることができますが、樹木葬の場合にこの方法を用いるならせっかく植えた木々を抜かなければなりません。
それだと樹木葬の自然に優しいというメリットが失われてしまうことになります。
そこで、霊園によっては1つの大きな木を中心として、その周囲に小さなお墓を立てるという合葬による樹木葬を行っているところもあります。
これなら、せっかく植えた木を抜く必要もなく、埋葬スペースも確保しやすいため、問題を解決しながら霊園を運営しやすくなるわけです。
また、樹木葬ができる霊園は基本的に永大供養が可能となっているため、継承者がいない方でも利用できるのは嬉しいポイントです。

全国的に樹木葬の霊園は少ない

今の時点では、樹木葬と名乗る霊園は全国的に数が少ない状況です。
一応は埋葬後に自然を養うという名目があるものの、霊園の運営を考慮した場合に植えることができる木々の本数などには違いがあるため、霊園によって同じ樹木葬でも形態は様々です。
しかし、家族にとっても故人にとっても夢を持てるという意味では、樹木葬は霊園や葬儀の新しいビジネスモデルになっていくことは間違いありません。
需要がこのまま上昇していくことで、樹木葬というビジネスモデルも新たな進化を遂げる可能性も高いです。
さて、樹木葬の特徴は自然であるため、山林など自然が多い地域ほど樹木葬の霊園が多いイメージがありますね?しかし、実は東京や千葉など都会の方が樹木葬の霊園は多いです。
樹木葬の定義は霊園によって様々と述べましたが、都会に樹木葬の霊園が多い理由はまさにこれです。
それが良いのか悪いのかはさておき、本来の樹木葬のメリットを考慮するならば、都会に樹木葬の霊園が多いということは将来的に今よりは自然が充実する可能性が高いわけです。
ある意味、都会の霊園は樹木葬のメリットをうまく取り入れて、自然に対する貢献度も視野に入れた見事な戦略とも言えますね。
利用者にとっても家族の魂が都会の自然の一部になると考えると、「樹木葬を選んでよかった!」と最高の形で埋葬できるのではないでしょうか?
樹木葬と霊園の関係を知ると、「ただの美談か・・・」と少し冷めた気持ちになる人もいると思います。
しかし、樹木葬は木を植えることが特徴とはいえ、本当の魅力は残された家族が樹木葬を選択することで、故人に対する気持ちを表現しやすいことにあると考えます。
ガーデニングが美しい樹木葬の霊園があるなど、今後もこのように美しい霊園が登場するでしょう。
そうした霊園へお墓参りへ行った時、ひと時の楽しさや自然の美しさを堪能することができ、その気持ちというのは埋葬された故人も同じだと思います。

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