樹木葬における臨終から納骨までの流れ

樹木葬における葬儀の流れ
樹木葬における葬儀の流れ

少子高齢化に伴うお墓の無縁化や環境への関心の高まりから樹木葬に対する関心が高まっています。
生前契約の場合は余裕を持って購入までのスケジュールを組むことが出来ます樹木葬では購入場所が決まっていて空きがあれば時間的な余裕が無くてもスムーズに購入手続きができます。
また、樹木葬の場合、生前契約が多いので臨終から埋葬までに墓苑を決めたり契約を締結する煩わしさが親族にかかることは少ないようです。

目次

葬儀前の流れ

生前に決めること

眠りたい墓地や、遺骨を納めたい場所、区画が決まったら申し込みを行います。
樹木葬の場所や区画は生前購入できるところが殆どですが、公営の霊園など場所によっては申し込み件数が多く抽選になったり、キャンセル待ちだったりします。
候補の墓地が決まったら「申し込み制限」などを事前に確認しておきましょう。
契約時には本人確認が必要です。
その他、墓地によって必要な提出書類が異なりますので候補墓地の必要書類などは事前に確認してください。
申し込みと同時に使用料あるいは手付金を支払います。
使用許可証は親族のわかるところ、あるいは臨終の後で見つけられるところに保管しておくと遺族をミスリードしなくてすみます。

臨終・清拭・安置

臨終とは字が示すとおり「死に臨む」という事です。
キリスト教の場合は、カトリックなら神父、プロテスタントなら牧師が出来る限り臨終に立ち会います。
近年では病院で亡くなる人が8割と圧倒的に多数です。
病院で亡くなった場合には担当医師に死亡診断書を発行してもらいます。
事故や災害などで亡くなった場合は警察に連絡し、必要ならば司法解剖を受けなければなりません。
検視により死亡原因が特定されると警察から死体検案書が発行されます。
病院で亡くなった場合には看護婦によって清拭と呼ばれるご遺体の消毒、整え、化粧が施されます。
故人が好んだ衣服を着せたいときは死後硬直が進行する前のこの時期に用意します。
この後、ご遺体を霊安室に安置し、遺族あるいは遺族が指名した業者によってご自宅あるいは通夜会場にご遺体を搬送します。
ご遺体を安置したら家族あるいは本人の信仰に基づいた葬儀をしてくれる宗教者を探します。
仏教の場合は菩提寺に連絡して住職に枕経をあげてもらいます。

火葬許可証・埋葬許可証

亡くなってから7日以内に役所に死亡届を提出します。
死亡届を提出しないと火葬許可、埋葬許可が下りません。
樹木葬の場合でも火葬許可と埋葬許可がなければ荼毘に付すことが出来ません。
埋葬許可が発行されたら樹木葬を行う霊園、墓苑、墓地、寺院に提出します。

樹木葬の確認・打ち合わせ

通夜・葬儀に先立ち親族、葬儀社、宗教者、故人と親しかった友人などで綿密な打ち合わせをします。
この時に故人が樹木葬を希望していることを伝えます。
樹木葬の場合、生前契約をしているケースが多いのですが、この場で改めて確認を行い、葬儀の形式、規模、日程、手順などの段取りを話し合います。
予算や会葬者数の予測もします。
送られる人と送る人の意思と想いを統一しておく必要があります。
特に樹木葬の場合は永代供養になり墓地が無形化しますのでここでしっかりと埋葬について親族間でコンセンサスを取っておく事が重要です。
ここで保守的な親族と本人の意思とが合致しないことがあります。
その場合は親族間でよく話し合い、埋葬方法を樹木葬のみにするのか、分骨して故人を偲ぶ別の方法(ダイヤモンド葬、手元供養、従来型先祖代々の墓地への埋葬など)を併用するのかを決定しておく必要があります。

葬儀のながれ

通夜・葬儀

通夜、葬儀は病院に出入りしている葬儀社や既に決めていた葬儀社と打ち合わせをして執り行います。
遺族・親族は精神的にも肉体的にも疲弊しています。
葬儀社は親族の状態に寄り添いながら希望を吸い上げ通夜の段取りから通夜振る舞いの段取りを整えてくれます。
葬儀についても同様で、葬儀社が自宅あるいは斎場、そして宗派や形式など親族の希望に沿って整えてくれます。
故人を失った悲しみと右も左もわからない中で、誠意ある葬儀社はとても頼もしい存在です。

火葬・収骨

役所で発行された火葬許可証を持参して火葬場で故人を荼毘に付します。
火葬の間に精進落しの席を設け、親族や関係者で故人を偲びます。
火葬が終わると骨上げを行い骨壷に骨を収めます。

ご帰宅

故人のお骨が家に帰ります。
ご自宅に後飾りを用意して納骨まで骨壷を安置します。
一般的には納骨は四十九日の法要の後ですが、葬儀と初七日の法要を同時に済ませてしまうこともあり葬儀から間をおかずに埋葬することもあります。

樹木葬

納骨のタイミングは決まっていませんので樹木葬を行う墓地、墓苑、霊園、寺院などに連絡して埋葬の日取りを決めます。
故人との別れを惜しみたい方は急ぐ必要はありません。
あくまでも目安ですが、仏教では没後49日が過ぎると忌明けとされます。
このタイミングで納骨をされる方が多いようです。
キリスト教の場合、カトリックなら没後一ヶ月の追悼ミサの後、プロテスタントならやはり没後一ヶ月の昇天記念日以降に納骨が行われます。
一番大事なのは親族の気持ちですので慣わしに捉われずに気持ちの整理が付いた時に埋葬を行えばよいと思います。
埋葬には埋葬許可証の提示が必要となります。
散骨の場合は骨粉にする必要があります。

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