その1 関西初のドイツ型樹木葬がオープンする
朝日新聞2020年12月28日号の朝刊(関西版)にて「増える樹木葬、公設の北摂霊園にも」という記事が報道されました。
その記事の中で、
「大阪府の外郭団体が運営している大阪北摂霊園が樹木葬エリアを新たに設け、来年春に開園する。すでにある森林の木を墓標にするドイツ型を採用する(朝日新聞より)」と紹介されました。
葬儀の分野では2000年代半ばに、アメリカの葬儀社が日本に進出し、「黒船襲来か!?」と話題になったことがありますが、樹木葬の分野でも、今回のドイツ型樹木葬のように、海外の樹木葬システムを参考にした樹木葬が見られるなど、選択肢の幅が広がりそうです。
韓国では、日本で広まった樹木葬を参考にしながら、樹木葬が広がったという背景が知られていますが、樹木葬の分野でも国際的に良い部分を取り入れながら自国に合った埋葬の形を模索する時代を迎えていると言えるでしょう。
【参考】
朝日新聞デジタル「増える樹木葬、公設の北摂霊園にも」
https://www.asahi.com/articles/ASNDW7S88NDHPTIL015.html
大阪北摂霊園「木もれびと星の里」公式ホームページ
https://jyumoku.toshiseibi.org/
写真は、開催初のドイツ型樹木葬の開設を発表した、大阪北摂霊園「木もれびと星の里」公式ホームページです(画像も公式ホームページより引用)。
その2 コロナ禍によりお墓の意識が変わる
2020年から広まった新型コロナウイルスの感染拡大による生活様式の変化、行動と意識の変化は、供養やお墓選びにも影響を与えはじめています。
「密」を避けるという意識から、都市部の人口密集地のお墓よりも、郊外のお墓を選ぶ・・・そんな行動変化も起こる可能性がありそうです。電車ではなく自家用車でお参りできる霊園や寺院を選択肢として考える方も増えるかもしれません。
今後のコロナ禍がどのような社会変化をもたらすのか、なかなか予測が難しいことですが、終活意識の高まりにより、お墓を生前に準備しておこう、という動きを後押しすることは間違いなさそうです。
その3 ペットの埋葬について変化が予想される
2020年7月にNHKで、「ペット遺骨埋葬についての特集」が放映されました。その中で、「浄土宗では今後、ペットを同じ墓に入れたいという問い合わせがあった場合、仏の教えに反することはない、と答える方針」と放映がありました。
後に、浄土宗は「ペットの遺骨を人間と同じ墓に埋葬することについて、統一した見解は出しておりません(浄土宗ホームページより)」
と、その内容は、浄土宗としての公式見解ではないと否定しましたが、現在の核家族化や単身世帯の増加を背景に、ペットも家族の一員と考える人は珍しくなくなっており、ペットの供養に対する意識変化が背景にあると話題となりました。
ペットを自分のお墓に一緒に埋葬したい・・・そう考える方は今後も増えそうです。
専用のペット区画を霊園内に備えた霊園は多く見られますが、ペットの遺骨を自分のお墓に一緒に埋葬できる霊園や寺院はまだ多くはありません。しかし、そういった社会変化を背景に、今後はますます増えていくことが予想されます。