近年、新しい埋葬方法として注目されている「樹木葬」

樹木葬は環境に優しい?そのエコ効果とは

    

樹木葬は環境にやさしい!エコ効果

 

樹木葬の目的の中には「里山の再生」「自然の保全」「自然との共生」のような環境に配慮したコンセプトが掲げられています。
樹木葬は里山や放置林を墓地として利用する事により「自然に還る」埋葬法です。
自然を破壊するような人工的な整備や化学合成素材の使用を避け、土に還ることで里山の再生や保全に貢献します。
樹木葬は「環境に優しい」埋葬法といえます。

 

樹木葬は里山再生の為の最良のエコ効果に貢献している!

人が精神的に衰弱した時にダメージを癒す方法の1つに「遠くの緑(山や草地)をぼんやりと眺める」というのがあります。
日本の原風景の緑をぼんやり眺めて、その環境に身を置くことで気持ちが安らぎ安定します。
古来、森は人間が生命を維持する上で欠かせない水や食料を得るかけがえの無い場所でした。
植物が無ければ人間の生活は成立しません。
人間が生活の場を広げて森から出た後でも、生命の源である水や緑をたたえる里山はとても懐かしい墓所であり、人間の心の琴線に触れる癒しがあります。
そんな「母なる森」の豊かな自然に抱かれて眠るということは本当の意味で「自然に還る」「土に還る」ということです。
土に還りやすい樹木葬は里山再生の為の最良のエコ効果に貢献していることになります。
里山の定義とは何でしょう。
樹木が密集している空間を「森」や「林」と呼び、住む人の生活の大きく関与している「森」や「林」を里山と呼びます。
里山は人間の住む集落の近くにある山林を意味することが多いです。
人の手が加えられた「農用林」も里山に分類されますが全く人の手ははいらないままに美しい形で昔から保全されている里山もあります。
里山は土壌、大気などの環境と密接に関わり、炭素や窒素などの循環に貢献しながら自然の肥料を作り出しています。
この「自然の肥料」が独立栄養生物としての樹木を育み、物質循環により自給自足型の栄養交換が成り立つ事で里山を保全しているのです。
樹木葬では遺骨は自然の摂理に基づいて分解・還元されて自然に還ります。
遺骨は里山の土となり、樹木の肥料となり里山保全に貢献します。
放置林も、ある程度人の手によって維持されている里山も時間がたてば「遷移」により変化します。
近年では、外来種による固有種の駆逐などで里山の景観が様変わりしてしまうという残念な報告もあります。
美しい里山の景観は健全な樹木により実現します。
固有種の健全な育成を妨げる外来種の伐採や衰弱木の除伐など、里山保全にはある程度の「遷移の抑制」と「人為的な管理」が必要になります。
樹木葬により(参拝者のために)里山はある程度の手入れが必要になります。
それが行き過ぎた遷移を抑制し、外来種による固有種の駆逐を食い止め、里山を昔ながらの姿に保ちます。

環境に優しい埋葬法という見地から樹木葬を選びたい

樹木葬はエコに貢献し、環境に優しい埋葬法です。
樹木葬墓地のボランティアの話をよく聞きます。
日本で最初に樹木葬墓地の認可承認を受けた知勝院は岩手県一関市の山寺です。
送迎バスがあるといっても都心から遠くアクセスが良くない立地にありますがおとづれる参拝者の数は思いのほか多く、毎月あるいは年に10回以上訪れる人が多いのには驚かされます。
大好きだった故人を偲んで、眠る場所を訪れる人が居るのは勿論ですが、縁者が眠る里山保全の為のボランティアのために訪れる人が多いのには更に驚かされます。
里山の農用林に続く畑を無心で耕すことによって様々な煩悩から開放されると聞きます。
年に複数回訪れる人の中には季節ごとに山を彩る野草や木の実を楽しみにしている人がいます。
やや遅い春を感じさせるツクシ、初夏のカンゾウ、日陰を好むギボシなどを探しながら故人の眠る地区まで散策しながら在りし日に想いを馳せるのだそうです。
お墓の廻りで遊ぶリスや鳥に会いに来る人、草刈や間伐や畑仕事のボランティアに来る人など様々な人が樹木葬の里山に来ます。
イーハトーブの異名を持つこの地域の温泉を楽しみに頻階に足を運ぶ人も居ます。
樹木葬では故人の遺骨が土に還るだけではなく、縁者による里山保全のための活動もまたエコに貢献しているのです。
環境に優しいエコの連鎖反応、優しさの伝道といえるでしょう。
環境省は里山を「生物多様性保全上重要」と位置づけています。
ドジョウやオタマジャクシが泳ぐ田んぼや蝶が飛び交うレンゲ畑は日本の原風景です。
裏山から続く原っぱ、メダカが泳ぐ小川には小学校の理科の教科書で見た水生生物がいます。
蛇や蛙は勿論、鷹やフクロウを見ることが出来ます。
哺乳動物ではリス、狸、狐、猿のほかに大きいものではイノシシ、カモシカ、熊などの生息しています。
樹木葬により土に還り大地の糧となることでこれらの貴重な生物を含む多様な生物保全の一翼を担うことが出来ます。
土に還り、故国の財産とも言える原風景の中に「溶け込む」。
これ以上のエコはありません。
環境に高い関心を持つ人たちは「継承者が居ない」「入るお墓が無い」という事情とは別に、環境に優しい埋葬法という見地から樹木葬を選びたいと考えています。
まさに究極の郷土愛と言っても過言ではないでしょう。